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通巻50号 平成21年4月15日発行 |
みなさんこんにちは。
私は吉井町の奥村病院に勤務する医師の古賀といいます。今回から毎月、この社協だよりでみなさんに「認知症」についてのお話をすることになりました。どうぞよろしくお願いします。
ところでみなさんは「認知症」ってどのようなものかご存知ですか。「ボケ」とか「痴呆症」や「アルツハイマー病」などと同じような、もの忘れと関係がある言葉じゃないかと思われる方が多いかと思いますが、それぞれの違いはご存知でしょうか?
「ボケ」というのは専門的な言葉ではなく、一般にぼんやりしていることを指す言葉です。漢字で書くと「呆け」とか「惚け」などになりますが、「認知症」と混同して使用されることも多いです。
それに対して「痴呆症」というのははっきりとした医学用語です。「痴呆症」とはもの忘れを中心に色々な症状が出てくる「病気」の名前です。残念ながらほとんどの「痴呆症」は進行性に悪くなり、またその多くは原因がよくわかっていません。また「痴」や「呆」というのは差別的な言葉だということから、平成十七年四月からは「痴呆症」という言葉は使わずに「認知症」という言葉とすることになりました。そのため最近ではほとんど「痴呆症」という言葉をみかけることはなくなりました。
またよく認知症とアルツハイマー病との違いがわからないとおっしゃる方が多いのですが、アルツハイマー病というのは認知症の中の一つの病気の種類です。つまり認知症はたくさんの病気の総称なのです。
「認知症」と「ボケ」や「痴呆症」、「アルツハイマー病」の違いはおわかりいただけましたか?それでは一体「認知症」とは何なのでしょうか?
「認知症」とはまず「病気」であるということをもう一度確認下さい。よく「認知症は年をとるとだれでもなるのだから仕方がない」などと誤解されている方がおられますが、そのようなことはありません。百歳になってもあまりもの忘れがひどくない方はたくさんおられますし、不幸にして五〇歳頃から認知症になる方もいらっしゃいます。そうなのです。認知症は病気の一つなのです。
ただ認知症は年をとると、かかりやすくなる病気でもあります。六〇歳代の人では認知症になるのは百人に一人位なのですが、八〇歳代後半の人では四人に一人位の人がかかってしまいます。認知症とは、私たち日本人が長生きできるようになってから増えた病気なのです。
さて最後に、簡単に自己紹介をします。私はこれまで大学病院や国立病院で認知症の診療や研究をしてきましたが、平成十八年九月から奥村病院で勤務しています。これからもよろしくお願いいたします。