福祉員かわら版

通巻127号:平成27年11月1日発行

「高齢者の消費者被害対策」研修会 講演内容のご紹介

先日、福岡県の弁護士会主催による合同研修会が行われました。社協は相談事業を行っていますので、相談員の方も勉強のために研修会に参加してきました。今回の研修では「高齢者の消費者被害対策」と題し、弁護士から講演がありました。研修の内容を少しでも皆さんにお伝えしたく、今回ご紹介します。

14億7000万円何の金額だと思いますか?

県内の特殊詐欺被害額を知っていますか?

特殊詐欺は、金融商品取引詐欺や振り込め詐欺などを指します。その被害額は、平成25年は11億2564万円。平成26年は、12億9188万円となっています。この金額は、警察に被害の届け出をされた分ですので、実際はまだ多いといえます。また、27年は9月末現在で14億7000万円です。月に1億円以上のペース以上で被害が出ており、過去最高の被害額です。

被害に遭った方の中で、65歳以上の高齢者の被害が79%。被害に遭った高齢者の中で、このような詐欺の手口を知らなかった人が54%だそうです。皆さんは、この数値をどう思いますか?テレビやラジオをはじめ、金融機関の窓口には啓発のポスターを頻繁に目にしますが、それでも被害に遭った方の中には、「手口を知らなかった」という人がこんなにも多くいる現状なのです。

詐欺は、日々形を変えています

現在振込での送金は、送金の内容を行員さんが確認したり、送金額に制限がかかっており、なるべく被害が出ない工夫がされていますが、宅配便を利用したり、それらしき人が家まで受け取りに来る、また自身が上京する等、形態を変えながら進化してきました。家まで受け取りに来る(受け子)ケースでは、若い世代がバイト感覚でしているケースが多いのですが、60代の人が収入を得るために、受け子として犯罪に手を染めてしまったケースもあったそうです。

騙そうと考えている人は、時代の最先端の情報を利用し、方法や手口を変えながら私たちの生活に迫ってきています。今、全国で『マイナンバー制度』の手続きが自治体ごとに進んでいますが、「行政職員の名を語り『手続料』と題して、先日高齢者から1万2000円騙し取り警察に捕まった」との報道もされていました。マイナンバーの他に「手続きをすれば年金の額が増える」や「還付金がある」といい、「手続き料を市役所等に併設されているATMで支払え」と指示しているそうです。金融機関のATMであれば、戸惑ったりしている姿を確認したら、行員さんがすぐに声を掛けてくれますが、騙そうとする相手は個室であったり、人目に付きにくい併設型のATMの場所を事前に確認の上で、騙す相手を誘導しているのだそうです。

狙われる人と時間帯

このような詐欺から狙われやすい人は、3つの特徴があるそうです。

①過去に被害にあった人、②一人暮らしで、誰かに相談できない高齢者、③午後0時~午後2時くらいの時間帯だそうです。

①②については「そうね…」と思われるのではないでしょうか?時間帯については、騙そうとする人に冷静に考える時間を与えないための詐欺のゴールデンタイムなのです。金融機関の振込時間は、午後3時までですので「今日中に振り込んで貰わないと間に合わない」とけしかけ、考えたり、確認、相談する時間を与えない時間帯が午後0時~午後2時なのです。

どうやったら詐欺から身を守れるか

うきは市でも、一人暮らしの方は少なくありません。うきは市は防災無線が付いている家庭が多くありますが、中にはコンセントを外している…、音を小さくしている…という話を耳にします。よりあいを実施している区では、お茶のみの時間帯に詐欺の話題を皆で話したり、講演を行う。老人クラブの会合で学習するなど、地域で話題に出していくことが大事だと思います。「みんな知っているだろう…」とお世話方の中の多くは考えているかも知れませんが、実際に被害にあった方の半数以上は「手口を知らなかった」という数値が出ています。

また老いを口に出すのに抵抗があるかもしれませんが、「振りこめの 詐欺もお手上げ 遠い耳」というシルバー川柳が表現するように、「聞こえないから、私はよくわからない。よ~く考えてから、後日こちらから連絡するから、そちらの連絡先を教えてくれ」という撃退法も有効なのかもしれません。

地域から詐欺被害を出さないためにも「ちょっとおせっかい位」の気持ちで見守りや声かけをしないと、新たな被害者が出ることになるのではないでしょうか。

いざというときのために 知っておきたい 成年後見制度

難しいと思われがちな、成年後見制度。

今回の講座では、基本的な制度のしくみや具体的な事例をとおして、わかりやすく成年後見制度について説明します。将来の備えとして、この機会にご参加されてみませんか?1回のみの参加でも可能です。

第1回

日時 平成27年11月10日(火) 13:30~15:30
内容 「成年後見制度って何だろう~制度のしくみについて~」
講師:法テラス福岡法律事務所 弁護士 植竹 克典氏
会場 うきは市総合福祉センター2階
うきは市吉井町347-1
対象者 市内在住または在勤で、成年後見制度について関心のある人
参加費 無料
定員 80名
問い合わせ先 社会福祉法人 うきは市社会福祉協議会
吉井事務所 ℡0943-76-3977

第2回

日時 平成27年11月17日(火) 13:30~15:30
内容 「具体的な事例からみる成年後見制度~相続、遺言~」
講師:法テラス福岡法律事務所 弁護士 山田 明弘氏
会場 うきは市総合福祉センター2階
うきは市吉井町347-1
対象者 市内在住または在勤で、成年後見制度について関心のある人
参加費 無料
定員 80名
問い合わせ先 社会福祉法人 うきは市社会福祉協議会
吉井事務所 ℡0943-76-3977

【問合せ先】
うきは市社会福祉協議会 吉井事務所
電話:0943-76-3996