福祉員かわら版

通巻4号:平成17年6月1日発行

うきは市全地区で福祉委員委嘱状交付式が終わりました

▲吉井校区の委嘱状交付式での民生委員との交流

5月31日の江南校区をもって、うきは市全地区の福祉員委員委嘱状交付式が終わり、いよいよ福祉委員さん方の活動も本格化してきたと思いますが、いかがお過ごしでしょうか? 福祉委員委嘱状交付式では、民生委員さん方との顔合わせもでき、話し合いの中で、地域でどんな活動をしていけばいいのかといったヒントも出てきたのではないでしょうか

各区で、その区に応じた、皆さんなりの活動を頑張っていただけたらと思います。

何か活動で困ったことなどありましたら、社協へお気軽にご連絡下さい。

最近のニュースで気になったこと

5月6日の新聞各社に次のような記事が出たのをご存じですか?

ある認知症の高齢の姉妹がリフォーム工事業者に騙され、自宅を競売にまでかけられたという記事です。
こうなる前に私たち地域で何かできなかったのでしょうか?
この記事を読んで、皆さんで考えてみましょう。

認知症の高齢姉妹相手にリフォーム工事繰り返し(埼玉) 2005年5月6日(朝日新聞より)
 埼玉県富士見市に住む80歳と78歳の姉妹が3年間に計約3600万円分以上のリフォーム工事を繰り返し、代金が払えずに自宅が競売にかけられていたことが6日わかった。工事契約に名を連ねた業者は少なくとも16に上り、姉妹はともに認知症(痴呆(ちほう)症)で、内容がよくわからないのに勧められるまま契約し続けた可能性が高い。これらのリフォームについて専門家は、大半が不必要な工事だと指摘している。競売は富士見市の申し立てで中止になった。
 同市はだれかが姉妹に代わって契約の取り消しなど業者と交渉を行う必要があると判断しており、成年後見人の選任をさいたま家裁に求める方針だ。
 同市によると、姉妹の自宅からは工事代金計約3600万円分の領収書や請求書が見つかった。中にはチラシの裏などに書かれたものもあった。約4000万円あったとされる姉妹の貯金はすべて引き出されており、さらに工事代金が約700万円不足したという業者の申し立てで姉妹の自宅が競売にかけられた。
 同市に相談が寄せられたのは3月9日。この前日、姉が近所の人に「知らない女の人が来て『この家は私のものになるから出ていってよ』と言われた」などと相談し、姉妹の自宅が競売にかけられていることがわかった。
 姉妹が事情を十分には把握していない様子だったため医師が診断したところ、2人とも認知症とわかったという。
 姉妹宅は築約30年の木造2階建て。近所の女性は「家の土台が腐っているのではないか、と姉妹は以前から心配していた。そこを業者につけこまれたのではないか」と話す。16もの業者がどのようにして集まったのかははっきりしない。
 同市の依頼で姉妹宅を調べた1級建築士の石田隆彦さんは「普通は3つあれば十分な床下の換気扇が20~30個つけられていた。不必要な工事がほとんどで、市場価格の10倍以上の値段で行われており、悪質だ」と話している。

さてどうでしょうか?

3年もの間、何十もの業者に騙されて、老後のために貯めた貯金を全額引き出されてしまい、工事代金の不足のため家まで競売にかけられてしまっています。

この2人の姉妹は、認知症でした。

◇まず出来ることは?

3年もの間、何十もの業者に騙され続けているわけですから、近所の方や福祉委員、民生委員の出入りが頻繁にあれば、誰かがその変化に気づいてあげられるはずです。

後日、「姉妹の自宅からは工事代金計約3600万円分の領収書や請求書が見つかった」とありますから、訪問の際、そういった領収書や請求書を見つけることができるかもしれませんし、何よりそういった業者が入っている現場を目撃することもできたかもしれません。また、姉妹から、「工事をしてみたばってん…」といった声も聞けるかもしれません。

やはり、援助が必要と思われる世帯に声かけ訪問をし、会話の中からその人が困っていることに気づくことができたり、また、気軽に相談をしてもらえるような間柄になるよう、信頼関係を築いたりすることが大事なのではないでしょうか?

◇では、そういう人を見つけたら?

では、声かけ訪問の際、そういう人を見つけたらどうすればいいでしょうか?

とにかく自分だけで解決しようとせずに、市役所や社協、消費生活センターなど、信頼のおける機関に相談をしてください。

実際、うきは市内でも、訪問販売で品物を買い、多額の現金をだまし取られた例もあります。

◇判断能力が不十分な方を、こういった被害から未然に守る方法は?

○成年後見制度

 認知症、知的障害、精神障害などで判断能力の不十分な方々は、不動産や預貯金などの財産を管理したり、身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり、遺産分割の協議をしたりする必要があっても、自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また、自分に不利益な契約であってもよく判断ができずに契約を結んでしまい、悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し、支援するのが成年後見制度です。

成年後見制度は、大きく分けると、法定後見制度と任意後見制度の2つがあります。

また、法定後見制度は、「後見」「保佐」「補助」の3つに分かれており、判断能力の程度など本人の事情に応じて制度を選べるようになっています。

法定後見制度においては、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人等(成年後見人・保佐人・補助人)が、本人の利益を考えながら、本人を代理して契約などの法律行為をしたり、本人が法律行為をするときに同意を与えたり、本人が同意を得ないでした不利益な法律行為を後から取り消したりすることによって、本人を保護・支援します。

成年後見人等には、本人のためにどのような保護・支援が必要かなどの事情に応じて、家庭裁判所が選任することになります。本人の親族以外にも、弁護士や司法書士といった法律の専門家、社会福祉士といった福祉の専門家、その他の第三者や、福祉関係の公益法人その他の法人が選ばれる場合があります。成年後見人等を複数選ぶことも可能です。

利用には、後見人に対して、後見報酬が必要です。

○うきは市社会福祉協議会福祉サービス利用援助事業

うきは市社会福祉協議会が、うきは市の補助を受け行っている事業です。
 高齢や障害などによって適切な判断を行うことが困難な方に、福祉サービス等の利用の援助、日常的な金銭管理の援助などを行うことにより、地域で安心した日常生活ができるよう、利用者の自立支援を目的に実施しているものです。

実際には、福祉サービスの利用を援助するサービス、金銭管理のお手伝いをするサービス、通帳や銀行印等の預かりサービスをおこなっています。

利用には料金が必要で、福祉サービス利用援助サービスが月額500円、金銭管理サービスが月額500円、保管サービスが月額300円で、生活保護の方は無料となっています。

援助内容を具体的に説明すると、例えば、自分で金銭の管理をするのが不安な方より社協が通帳を預かり、毎月何回か訪問日を決めて、その通帳より生活費をお渡ししたり、福祉サービス利用料や医療費の支払いのお手伝いをしたり、税金や公共料金などの支払手続きのお手伝いを行ったりします。
こういった制度があります。

少し難しい言葉が多かったかもしれませんが、社協ではこうした事業についてのご相談もお受けしますので、皆さんの区で心配な方などいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡下さい。