福祉員かわら版

通巻192号:令和3年10月1日発行

身近に起きやすい転倒事故に要注意!

10月10日は「転倒予防の日」です。「10(てん)10(とう)=転倒」と読む語呂合わせから制定されています。

転倒事故は、家の中や家の周りで起きやすく、年齢を重ねるにつれて、転びやすくなります。

特に高齢者は注意が必要で、転倒によって骨折等の大きなケガを招き、これが原因で介護が必要な状態になることがあります。

今回は、転倒事故の原因について紹介いたします。

転倒事故の原因って?

1. 加齢による身体機能の低下

本人が大丈夫だと思っていても、加齢によって、身体機能が徐々に低下し、気づかないうちに転倒しやすい状態になっていることがあります。
つまずいた時、すばやく力強く反射的に動くことができない、自分自身が予測していた動作と実際の動作に食い違いが生まれることで、転倒による大ケガが発生しやすくなります。

2. 病気や薬の影響

年齢を重ねると、持病をいくつか抱え、数種類の薬を飲んでいる方もいます。
薬の副作用によって、立ち眩みやふらつき等の症状が出て、転倒しやすい状態になることがあります。
そのような症状がありましたら、かかりつけの医師に相談しましょう。

3. 生活環境

住み慣れた自宅であっても、「段差がある」「歩く動線にコードの配線がある」「浴室の床にぬめりが残っている」など、生活環境によって、転倒のリスクがあります。

4. 運動不足

身体を動かす機会が少ないと、運動機能や感覚機能が弱まり、その結果、転倒のリスクが高まります。
また、コロナ禍で外出する機会が少なくなり、自宅で過ごす時間が増え、身体活動が減少したことによって、転倒事故につながってしまうことも考えられます。

転倒事故を予防するには

転倒事故の予防としては、次のような方法があります。

1. 身体の状態を確認する

転倒事故を予防する上で、現在の身体の状態を把握することが大切です。
把握する1つの方法として、ロコチェックがあります。
ロコチェックとは、 加齢による筋力の低下、関節の病気などにより、運動器の機能が衰え、要介護状態や、そのリスクの高い状態であるロコモティブシンドロームとチェックの略で、日常的に必要な移動能力(立つ・歩く・走る・上る等)の低下具合を簡単に確かめることができる方法です。
具体的には、次の7つのチェック項目があります。

【7つのロコチェック】

  1. 片脚立ちで靴下が履けない
  2. 家の中でつまずいたり滑ったりする
  3. 階段を上がるのに手すりが必要である
  4. 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
  5. 2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
  6. 15分くらい続けて歩くことができない
  7. 横断歩道を青信号で渡りきれない

以上のどれか1つでも当てはまる方は、骨や筋肉が衰えてきているサインで、対策が必要です。

2. 転倒しにくい環境を整える

生活環境を確認し、転倒のリスクになる箇所を減らすことが大切です。
「コードの配線は歩く動線を避ける」「浴室の床にぬめりを残さないようによく流す」「滑りやすい場所は滑り止めを設置する」など、転倒しにくい環境を整えておきましょう。

3. 身体を動かす

身体機能を維持していくには、身体を動かすことが必要になります。
体操などの適度な運動は、身体機能の維持に必要な筋力やバランス感覚等を維持・増強します。
体操は様々な種類がありますが、誰もが馴染みがある体操といえば、ラジオ体操ではないでしょうか。
ラジオ体操は、ストレッチ、筋力トレーニング、有酸素運動で構成された効率のよい全身運動になるそうです。
地域によっては、広場で密を避けながら、地域住民が一緒にラジオ体操をしているところがあります。
ラジオ体操を地域で行うことは、コロナ禍でもできる健康づくりでもあり、毎朝決まった時間に行うことで、参加者の安否確認にもなります。
運動は一人で行うよりも、誰かと一緒に行う方が続けることができ、習慣化しやすいと言われています。
家族や地域など、運動する仲間を作り、一緒に身体を動かすことが転倒予防につながるのかもしれません。
また、体操などの運動の他に、掃除や洗濯物を干す、階段の上り下り、庭の手入れ、畑仕事など、日常的に行っている生活活動は身体を動かすことになり、身体機能の維持にもなります。

以上、転倒事故の予防について紹介しました。
今回紹介したことについて、家族や地域で気にかけている方に伝えたり、働きかけることで、少しずつ本人の意識づけができ、転倒事故の予防につながります。
皆さまが健康的に過ごし続けられるよう、気にかけている方とお話する機会がありましたら、お伝えしていただけたらと思います。

スポーツの秋と言われますが、体調を崩しやすい時期でもあります。
皆さま、体調管理には十分お気をつけください。