社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

ふくしのかわら版

3 令和4年3月15日発行

『人にやさしいまちづくりを考える』

御幸小学校4年生が障がいのある方との交流や疑似体験を通して、「人にやさしいまちづくり」について学習に取り組みました。

体験を通して気づき・考える

3学期、学習を進めていく中で、『自分達に何ができるのか』を考えるため、学校内で疑似体験を行いました。

1月31日(月)、目の不自由な野上さんを学校にお招きし、普段の生活について話を伺いました。

野上さんから、「吉井駅から電車に乗って移動もするし、東京に飛行機で行ったこともあるよ。一人では行けないけど、所々駅員さんや空港の人の手を借りて、遠くに行くこともできるよ」との話で子ども達は、遠方にまで外出することに驚いていました。

また日々不自由することもあるが、生活を豊かにするための工夫をして生活していることや、便利な道具を見せてもらい、自分達と同じようにうきは市で生活していることを知りました。

その後二人一組になり、アイマスク・白状体験を学校の渡り廊下で行い、「今から階段があって降りるよ」「左に物があるから、少し右に寄るよ」など、ガイド役の児童も丁寧に声かけを行い上手にできていました。

また、アイマスクをつけたまま折り紙を折る体験では、紙の裏表や角も分かりづらい中で折ることの難しさ、紙の質感などで気づいたことを想い想いに友達と話をしている姿が印象的でした。

2月4日(金)には、下肢に障がいがあり車いすで生活する池尻さんに話を聞き、その後体育館で車いす体験を行いました。

お互いを知る良い機会になりました

写真:白鳥の家の仲間も、はじめて小学校でお話をさせていただき、お互いを知る良い機会となりました。

1月26日(水)にワークサポート白鳥の家の仲間(利用者)5名が御幸小学校におじゃまして、4年生との交流会を行いました。

児童からは、白鳥の家でどんな仕事をしているのか、また仕事をしていて大変なこと、やりがいだと感じることは何かといった質問が出されました。

白鳥の家の仲間からは、「仕事を覚えるのは大変だけど、仕事をするのは楽しい」「スワンショップに来たお客様から喜んでもらえるのがうれしい」、「時間を守ることが大変だけど、就職が間近だから頑張っています」といった答えが返ってきました。

また、普段の生活の中で困っていることについての質問には、「大きな音が苦手です」といった答えや、聴覚障がいのある仲間からは、「車の音が聞こえないので、歩いている時に怖いけど、今は困っている時に周りの人が助けてくれるので大丈夫です」といった答えも返ってきました。

「生活で役立つものは?」との質問には、「療育手帳でのバスの割引」や「障がい者のタクシーチケット」、「ヘルプマーク」など、障がいに特化したお話もありましたが、一方で、好きなことや趣味の話になると、「歌が好き」、「ゲームが好き」、「ピアノが得意」など、「みんなと同じだね」といった話も出てきて、お互いを知る良い機会となりました。

今回の体験学習や交流で、当事者の話を聞き、実際に体験してみたことで、新たな気づきや感じたことがあったと思います。

今回の学びを「ひとにやさしいまちづくり」に是非繋げていってほしいと思います。