社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

ふくしのかわら版

9 令和5年9月1日発行

うきは市災害ボランティアセンター 活動報告

●大雨による被害について

7月7日より降り続いた今回の大雨では、河川の支流や水路等の内水氾濫による家屋の床上・床下浸水、道路の損壊、山間部では土砂崩れや農地の損壊など、うきは市内においても甚大な被害を受けました。

家屋への床上・床下浸水被害については、浮羽町域でも一部地域において被害が出ましたが、被害の多くは吉井町域(特に吉井地区で多く被害が出ています)であり、前回、災害ボランティアセンターを設置・運営した平成24年九州北部豪雨の際の被害地域(新川地区・田篭地区をはじめとする浮羽町域と吉井町域の一部)とは異なるものでした。
また、床上・床下浸水したお宅の中には、過去の大雨でも浸水被害があったというお宅もある一方、初めて浸水被害に遭ったというお宅やハザードマップの浸水想定区域ではない地域でも被害が出ているということが特徴の一つでもあります。

ここ数年、7月の梅雨末期ごろには毎年のように大雨が降るという状況が続いていますが、「今まで大丈夫だったから・・」ではなく、早めの避難や事前の浸水対策が必要であると痛感させられた今回の大雨でした。

●うきは市災害ボランティアセンターの運営について

大雨による甚大な被害が出たことにより、うきは市の要請により7月12日にうきは市災害ボランティアセンターを設置し、被災された方からの依頼の受付と並行し、災害ボランティアの受け入れを行ってきました。

写真:一般社団法人螢火の皆さん
写真:一般社団法人 ピースボート災害支援センターの皆さん

災害ボランティアセンターの運営にあたっては、災害支援について豊富な経験をお持ちの一般社団法人螢火、一般社団法人ピースボート災害支援センターの皆さんをはじめ、市内の社会福祉法人の職員の皆さま、福岡県内の社会福祉協議会の職員の皆さま等にご協力いただきました。

●うきは市災害ボランティアセンターの活動状況等について

災害ボランティアセンター開設日 令和5年7月12日(水)~8月10日(木)
依頼件数:152件
・主な依頼内容 家財の搬出 流入した土砂の除去 サーキュレーターの設置 畳戻し 等
延べ活動件数:210件
延べ活動者数:1,362名

写真:ボランティア受付の様子
写真:オリエンテーションの様子
写真:活動の様子(家財道具の搬出)
写真:活動の様子(床下の状況確認)

ボランティア活動にご参加いただいた方の中には市内に在住・在勤されている方はもちろん、県内の様々な地域からご参加いただきました。これまでの災害でボランティア活動の経験が豊富な方も、はじめてボランティア活動に参加したという方も、被災された方の生活再建に向け、一生懸命活動していただいたことに感謝しかありません。
また、地元の浮羽究真館高校ラグビー部の生徒さん(※表紙写真)をはじめ、県内の高校・大学の生徒さん・学生さんなど若い力の参加もあり、当初想定していた期間よりも早く活動を終えることができました。

●ボランティアにご参加いただいた方との会話から・・・

初めて災害ボランティア活動に参加したと言われたボランティアの方に、なぜうきは市での活動に参加したのかをお尋ねしたところ、「子どもが少年野球をしていたころ、うきは市のチームとよく練習試合をしていて、その時に保護者の皆さんにお世話になったことがあり、少しでも恩返しが出来ればと思って参加しました。」と話されました。地域の皆さんが築いてこられた、たくさんのつながりやご縁が、被災された皆さんの助けになっているということを感じたエピソードでした。

●災害ボランティアセンターの閉所にあたって

災害ボランティアセンターへ活動を依頼された被災者の方の中には、「元通りの生活に戻るまでの見通しが立たないことに不安を感じる。」という声や「自分たちで片付けようとがんばったが、思うように進まず、時間ばかりが過ぎることに疲れてしまった。」といった声もありましたが、ボランティアの皆さんの協力のもと作業が進むと、笑顔を見せられる方や「自分たちだけでは到底終わるとは思えなかった作業がたくさんのボランティアの方の協力で数日で終わったことに感謝している。」と涙を流される方もいらっしゃいました。

災害ボランティアセンターとしては閉所となりましたが、うきは市社会福祉協議会では今後も、被災された方の生活再建に向け、微力ではありますがお手伝いを行っていきます。今後とも地域の皆さまのご協力を賜りますようお願い申し上げます。また、今回の大雨で甚大な被害を受けた久留米市では、ボランティアの募集範囲を全国に広げるなど、ボランティアの皆さんの力を必要としております。(※8/20現在)ご協力をよろしくお願い致します。詳細につきましては、久留米市社会福祉協議会のホームページ等をご確認ください。