社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

福祉委員かわら版

233 令和7年7月1日発行

豪雨災害に備える

大雨や台風などの影響が心配な時期になりました。
近年では、全国的に豪雨災害が頻発しています。
福岡県では、平成29年度から令和6年度までの8年間で「大雨特別警報」が6度発令されており、今年度も警報級の大雨が発生する可能性があります。

以前、福祉委員さんより、「災害時の対応や見守りについて、地域でどうしたら良いのか」との質問がありました。

災害への備えを考える時、「自助」「互助」「共助」「公助」の4つに分けることができます。

「自助」とは、災害発生時に、まず、自分自身の身を守ることであり、家族も含まれます。

「互助」とは、友人や隣近所など、顔の見える関係の人たちが助け合うことです。

「共助」とは、「互助」も含まれますが、地域やコミュニティといった周囲の人たちが協力して助け合うことをです。

「公助」とは、県や市町村、消防や警察、自衛隊等の公的機関による救助・援助のことです。

これまでの災害でも、それぞれの「助」が協力し対応してきた歴史があります。

災害が大規模化・頻発化している近年では、それぞれの「助」がより一層重要になっています。

そこで、今回は、豪雨災害の備えについて紹介します。

○自分でできる備え(自助)

災害発生時、まず、自分の身の安全を確保することが重要です。安全を確保するためには、日頃から備えておく必要があり、次のようなことが大切です。

①備蓄品や非常時に持ち出すものを整備する

災害が発生すると、電気・水道等のライフラインが止まった状態で、生活することが予測されます。そのため、普段から水や食料品などを備蓄しておくことが大切です。
その他にも、ラジオや懐中電灯、救急用品、常備薬、貴重品など、非常時に持ち出すものを確認しておくことで、迅速な避難行動につながります。

②危険箇所や避難方法を確認する

災害時、迅速な避難や安全を確保するためには、自分の住んでいる地域が、どのような被害に遭う可能性があり、どう避難するのか、事前に確認することが大切です。
うきは市では「うきは市総合防災マップ」が令和6年5月に更新され、全世帯に配布されています。身の回りの危険箇所や、避難所・避難経路の確認等にご活用ください。
また、避難所に避難する以外にも、建物の上の階へ避難する垂直避難や、近隣の安全な建物へ避難する方法などを確認しておくことで、災害の状況に応じた避難方法を選択することができ、自身の身を守ることにつながります。

③安否確認の方法を家族で決めておく

災害時に、家族がお互いの安否を確認できるよう、日頃から安否確認の方法や集合場所等について、話し合っておくことが大切です。
また、災害時の連絡手段として、「災害時伝言ダイヤル」や「災害用伝言板」等のサービスの使い方を確認しておくことも重要です。

○地域でできる備え(互助)(共助)

地域の中には、自身で備蓄品等の準備が難しい方、災害時の見守りや手助けを必要とする方などがいらっしゃいます。
例えば、一人暮らし高齢者や高齢者のみの世帯、障がい者、子どものいる世帯など様々です。

また、山間部で土砂災害が発生しやすいところや、平地で道路等が浸水しやすいエリアなど、地域によって災害時に気をつけるポイントや避難方法なども異なります。
そのため、地域で、災害時の気にかけている方への声かけや、避難場所・避難方法等について、事前に話し合っておくことが大切です。

地域によっては、最寄りの指定避難所に行くまでに浸水する箇所がある、距離が遠いなど、指定避難所までの避難経路の確保が難しいエリアがあるかと思います。こうした場合に備え、平時より身近な区の公民館で水や食料品等を備蓄し、災害時に公民館を開放されている地域もあります。

また、うきは市には自主防災組織を設置している区があります。区によっては、福祉小座談会に自主防災組織のメンバーが参加し、災害時に心配な箇所、避難の際に支援が必要な方等について、情報共有が行われています。

また、普段の地域での見守りや安否確認、災害時の対応について話し合い、自主防災組織と連携した地域全体での見守りにつなげている地域もあります。

その他にも、

  • 地域で防災について学び・考える機会を作る(防災講習会の開催等)
  • 自分たちの地域を歩き、危険箇所を確認する
  • 避難したかどうか一目で分かる地域の目印を決めておく
  • LINEのグループトークを災害時の連絡網に活用する…等

先述の例は、災害に備え、自分たちでできることを地域の皆さんで考えて、実際に取り組まれているものです。
災害はいつどこで起こるか分かりません。だからこそ、平時に地域で防災について学ぶ・考える機会が重要です。
また、地域の方との普段の関わりは、災害時以外でも、日常生活の中で困った時の支えあい等につながり、地域全体に取り組みが広がることで、地域で安心して暮らせるまちづくりにつながっていきます。

各区で福祉小座談会や防災に関する講習会などをお考えの際は、社会福祉協議会まで、お気軽にご相談ください。