社会福祉法人うきは市社会福祉協議会

声・手・心 つないで人の輪 地域の和

福祉委員かわら版

237 令和7年11月1日発行

世界食料デーとフードバンク

昭和56年、「国際連合食糧農業機関」(FAO)は、毎年10月16日を「世界食料デー」と制定し、世界の食料問題を考える機会として啓発活動を実施しています。

近年、わが国では、まだ食べられるのに廃棄される食品(食品ロス)が多く発生しています。

農林水産省及び環境省によると、令和5年度の食品ロスの量は464万トンと推計され、そのうち、事業関係(規格外品・売れ残り・食べ残しなど)は231万トン、家庭関係(食べ残し・手つかずの食品など)は233万トンとなっています。

私たちにとって大切な資源の有効活用や、環境負荷への配慮から、食品ロスを減らすことが求められています。

その中で、食品ロスとなる食材を廃棄せず、必要としている世帯に配布することができれば、双方にとって有益であり、食品ロス削減を図る一つの手段として「フードバンク」が注目されています。

フードバンクとは…

「フードバンク」とは、安全に食べられるが包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で、市場に出すことができない食品を企業などから寄贈してもらい、必要としている施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動です。
また、「フードドライブ」は、食品を収集する方法の一つとして、一般家庭から集める活動を指します。

これまで、様々なフードバンク団体がフードバンクについて広めるため、「世界食料デー」に合わせて啓発活動を行ってきましたが、平成28年には、一般社団法人日本記念日協会が、フードバンクについて活動の普及や啓発を目的に、毎年11月23日を「フードバンクの日」として登録しています。

「うきうきフードバンク『うきたべる』」

本会では、これまでも生活にお困りの世帯等に食の支援を行ってきましたが、物価高騰等による社会生活への影響や、提供する食料品の確保などの課題が出てきました。

このような課題に対して、令和6年度より、新たにフードバンク事業として「うきうきフードバンク『うきたべる』」を立ち上げました。

「うきたべる」では、市内で生活に困っている方など、様々な事情で「食べる」ことに課題を抱えている方々に対して、個人や団体、企業の方等からいただいた食料品等を提供し、「食」を通じた支援を行う事業です。

令和6年度には、これまでご協力いただいていた団体・企業・法人の方々も含め、フードバンク事業にご協力いただくサポーター(うきうき隊)として19の団体・企業・法人に登録いただき、提供いただいた食料品等を必要とされる世帯(104世帯)へお渡ししています。

また、今年1月には株式会社セブン-イレブン・ジャパンと協定を締結し、市内6店舗にてフードドライブを実施され、集まった食料品等は本会へ提供いただいています。 「食」は人が生きるうえで欠かせないものです。

「うきうきフードバンク『うきたべる』」は、地域の皆さま・団体・企業等が、それぞれの方法で、気軽に参加できる地域の支え合いやお互いさまの活動を目指しています。
皆さまのご家庭にも、インスタント食品、レトルト食品、缶詰等の食料品で、賞味期限が1ヵ月以上あり、未開封で常温保存できるものや、お米や野菜、果物などがございましたら、ぜひご協力をお願いいたします。

本会では、今後も地域・団体・企業・関係機関等と連携しながら、フードバンク事業を進めていきたいと思います。

今年12月は民生委員、児童委員の3年に1度の一斉改選です

今年度もはや半年が過ぎました。新たに福祉委員になられた方も、福祉委員の活動に少しずつ慣れてこられたのではないでしょうか。

今年11月末で、全国の民生委員児童委員さんの3年間の任期が終了し、12月1日に一斉改選が行われます。

今回の一斉改選に伴い、退任される民生委員児童委員さんもおられるかと思います。そこで、お住いの区を担当されている民生委員さんと、改めて地域のことや活動について振り返る機会として、意見交換をするのはいかがでしょうか。

民生委員さんは、一人で複数区を担当され、声掛け訪問等を行っておられます。その中で、「自分が住んでいる区のことは分かるけど、隣の区のことは把握しづらい」といった話を伺うことがあります。
また、「区のことは福祉委員さんが良く知っている」「気にかけている方の様子や気になることがあったら、福祉委員さんに相談している」など、福祉委員さんと連携した見守り活動を行っていただいています。

今回の一斉改選を機に民生委員さんと意見交換することで、お互いが気にかけている方のことや、地域の状況などを情報共有することができ、特に民生委員さんが退任される地域では、後任の民生委員さんとともに、スムーズに今後の地域での見守り活動を進めていくことにもつながります。

本会としても、今後も地域の皆さまと一緒に、地域の見守りや活動をサポートさせていただきたいと思っておりますので、何かございましたらご相談ください。